今まで読み放題のサービスは一部では展開されていたものの、ここにきて通販大手のAmazonが読み放題サービスを始めました。
NTTドコモ・KDDIなども読み放題サービスを展開していますが、Amazonはどのようなラインナップなのでしょうか?業界大手の参入でますますヒートアップする電子書籍サービス。
まさしく『電子書籍』戦国時代の幕開けとなりました。
今回は、Amazon 読み放題 サービス『キンドル アンリミテッド』を検証したいと思います。
まずは、『Amazon 読み放題 サービス』と『yahoo』、『au』など3社を比較していきたいと思います。
What’s New!
さて、2016/8/31日、このたびAmazon 読み放題において衝撃的なニュースが飛び込んできました。
『Amazon 読み放題 人気本消える?!』というものです。
記事によると、同サービスで人気のある漫画や写真集がラインナップから外れ始めたということのようです。それにはとあるAmazon側の裏事情があるみたいですが・・・。
何やら想定外の利用者が同サービスを利用したことにより、Amazon側が相手に支払う利用料が困難になったとのこと。
Amazon側は契約者数を公表していませんが、どうやら予想を超える人が同サービスを利用したことが原因のようです。
果たして『Amazon 読み放題』サービスは今後どのような方針をとっていくのでしょうか?
今後の展開が注目されます。
各社のサービスの特徴
Amazon | Yahoo | au | |
---|---|---|---|
サービス名 | キンドル アンリミテッド | Yahooブックストア | ブックパス |
読み放題の冊数 | 12万冊以上 | 2万冊以上 | 4万冊以上 |
月額料金 | 980円 | 432円 | 400円 |
利用端末 | スマホ / タブレット / PCなど | スマホ / タブレット / PCなど | スマホ / タブレット / PCなど |
国外利用 | アメリカ / フランスなど他11国 | 不可 | 不可 |
無料期間 | 初回 30日間無料 | 初月無料 | 初回 30日間無料 |
アカウント作成 | 必須 | 必須 | 必須 |
決済方法 | クレジットカード | クレジットカード | au簡単決済 / コイン決済 |
- ※パケット通信料が別途かかる場合があります。
- ※Wi-Fi 環境で利用することをおすすします。
読み放題の冊数について
読み放題の冊数は各社大きく異なっています。auも4万冊以上と多いですが、Amazonはもっとも最多の12万冊以上であり、Yahooは2万冊以上となっています。『小説・マガジン・コミック』などのジャンル別の冊子数と本のタイトルなどは、後程検証していきたいと思います。
月額料金について
Amazonは980円で最も高い金額ですが、yahooとauはその半分程度の値段で利用することができます。ただし、冊数も考慮すると、Amazonが一番お得な感じがします。
利用端末について
各社ともほぼ全ての端末で利用できますが、バージョンなどの制限があります。
たとえば、Androidやios、PCのブラウザのバージョンが古かったり、OSがXPの場合などは利用できません。AmazonはMacでも読み方が対応しているようですが、auはMacに対応していません。
契約する前に、必ず下記のページを確認してから契約するようにしてください。
国外利用について
AmazonはKindleアプリさえインストールしておけば、国外の11の地域で読み放題が利用できます。
yahoo・auは国外では利用できません、国内のみのサービスとなります。
これはあまり考慮する必要がなさそうですが、海外に出かける機会が多い人は、選択肢の一つになりそうです。
無料期間について
Amazon、au、yahooともに、初回のみ30日間無料で利用することができます。ただし、ここで気を付けなければならないのは、一度登録したら無料期間が過ぎても自動的に更新されてしまうということです。
無料期間だけ試したい人は、無料期間終了間近になったら、必ず解約手続きをするようにしましょう。
でないと、口座から自動で引き落とされてしまいます。
各社の冊子のジャンル別の冊子数
Amazon | Yahoo | au | |
---|---|---|---|
小説・文学 | 19,841冊 | 781冊 | 4,063冊 |
ビジネス・経済 | 8,137冊 | 651冊 | 1,390冊 |
趣味・実用 | 7,299冊 | 120冊 | 25,767冊 |
生活・暮らし・子育て | 5439冊 | 543冊 | 120冊 |
コミック | 32,759冊 | 24,934冊 | 6,230冊 |
雑誌 | 3,922冊 | 297冊 | 346冊 |
洋書 | 1,311,199冊 | – | – |
- ※複数のジャンルにまたがって重複している書籍が多数あります。
- ※上記の数値はおおよその数です。
各社とも一つの書籍が複数のジャンルにまたがっているため、正確な数字は出せませんでしたが、上記のような結果になりました。
Amazon 読み放題 の特徴
Amazonの読み放題『キンドル アンリミテッド』は、やはり洋書が圧倒的でした。英語が得な方にとっては、この読み放題サービスは夢のようなサービスです。
次に多かったのは『コミック』です。これは意外でした。
当初はあまり期待していなかったのですが、yahooやauの読み放題サービスよりも遥かに多くの書籍を読むことができます。この点はポイントが高いですね。このAmazonの本気さは正直、驚きました。ほかの読み放題サービスを圧倒しています。
どのジャンルも平均的に4,000冊はあるので、月額980円でも、長く利用できそうです。
yahoo ブックストア の特徴
Yahooの読み放題『ブックストア』は、コミックが中心であり、それ以外の書籍はあまり揃っていません。金額的にはAmazonの半分程度なので、この差をどう考慮するか・・・ですね。
コミックしか読まない人であれば、検討する価値はありそうです。
au ブックパス の特徴
一方で、auの読み放題『ブックパス』は各ジャンルにかなり偏りがあります。『趣味・実用書(ビジネス・経済・医学や辞典など)』が圧倒的に多いです。しかしコミックもそれなりに揃っています。
ただし生活や暮らし子育ての書籍や、雑誌などは数が少ないようです。
読み放題は魅力的なプランですが、読みたい本がなければ、お金の無駄になります。まずはじっくりとランナップを確認してから検討するようにしましょう
読み放題プランの目的別チェック
仕事のためにビジネス・経済を読みたい人 | Amazon |
実生活で役立つ、生活・子育てを読みたい人 | Amazon |
雑誌・マガジンを中心に読みたい人 | Amazon |
旅行・電車などで小説を読みたい人 | Amazon / au |
趣味を追求するために趣味・実用書を読みたい人 | au |
暇つぶしのためにコミック・漫画を読みたい人 | Amazon / Yahoo |
洋書を読みたい人 | Amazon |
Amazonの読み放題サービスの冊数が桁違いに多いため、上記のような結果になってしまいました。
ですが、Amazonの漫画には微妙なものばかりしかありません・・・。とはいえ、Amazonに限らず、他社の読み放題も似たようなものかもしれません。
Amazonは冊数が多いですが、結局、自分が読みたい書籍がどれぐらいあるかがポイントだと思います。
Amazon 読み放題 の使い方
無料体験を始めるをクリック
『30日間の無料体験』ボタンをクリックします。
Amazon Primeに加入している人であれば、ボタン一つで簡単に始めることができます。加入していない人は、アカウントを登録する必要があります。
作成したアカウントでログインします。
Kindle Unlimited本を表示をクリック
『Kindle Unlimited 本を表示』のリンクをクリックします。
書籍を選択する
左側には『ジャンル』があり、右側には読み放題の対象となっている書籍が表示されています。
読みたい本を選択します。
読み放題ボタンをクリック
画面右側の表示を確認します。
念のため『読み放題対象』となっているか確認しておきます。
『読み放題で読む』をクリックします。
デバイスを選択する
『Kindlw Cloud Reader』はPCのブラウザ上で起動するものです。
パソコンでそのまま書籍を読みたい人は『Kindle Cloud Reader』をそのままクリックします。
パソコンにKindleアプリが入っている場合は、『配信ボタン』の横にある項目から『~のKindle for PC』を選んでも良いでしょう。スマートフォンやタブレットで利用したい場合は、『Android Device』を選択してから『配信ボタン』を押します。
ただし、選択した書籍によっては選択できない項目があります。
以下の端末ごとの違いを載せておきます。
- Kindle Cloud Reader・・・ブラウザ上ですぐに読みたい場合に利用
- Kindle for PC・・・PCにKindleアプリがインストールされている場合に利用
- Fire・・・Amazon Fire タブレットで読みたい場合に利用
- Android Device・・・ スマートフォンで読みたい場合に利用
Amazon 読み放題 の注意点
プランに加入すれば、膨大な書籍を無料で楽しむことができますが、書籍のストックには制限があります。
書籍は最大で10冊までしかストックできません。11冊目をストックしようとすると、一番古い書籍から削除することになります。一度に大量にストックしておくことができないので、利用する場合はその都度追加していくことになります。
追加した書籍の管理
追加した書籍の管理は『Kindle Unlimited マイブック』から管理することができます。『トップページ』と『書籍を追加した時のページ』の両方にあるので、クリックしましょう。
コンテンツの管理
書籍を追加すると、マイブックの管理画面に書籍名が表示されます。Kindle Unlimitedは最大で10冊までしか追加できないため、最大で10個しか表示されません。
追加した書籍を『配信』or『削除』するためには、次のような操作が必要です。
個々の書籍の配信
複数の書籍を一度に配信する場合は『チェックを入れ』、『配信ボタン』を押します。
次に、『配信する端末』を選択して『配信ボタン』を押してください。
読み放題書籍の削除
読み放題で追加した書籍を削除する場合は、『アクションボタン』を押します。
ポップアップ表示された項目から『この本の利用を終了』を選択してください。これで追加した書籍が管理画面から削除できるはずです。手順が少し分かりづらいので、最初は迷うかもしれません。
※チェックをつけて『削除』ボタンを押しても、書籍は削除されません。ご注意ください。
Amazon 読み放題 の評価
書籍の豊富さ | 5 |
管理のしやすさ | 3 |
書籍の読み込み速度 | 4 or 2(Readerの場合) |
書籍の使いやすさ | 4 |
月額料金 | 3 |
※5段階評価
種類の豊富さ
他の読み放題サービスを圧倒する『12万冊以上』の書籍は、Amazonの大きな魅力の一つです。
様々なジャンルも書籍の種類が多いので、長く利用できそうです。
管理のしやすさ
正直、マイブックの管理画面は扱いづらいものになっています。
始めは、削除と利用停止の区別がついておらず、混乱しました。削除の場合は、『書籍を購入したとき』に利用できるもので、読み放題の書籍を削除する場合は、『利用停止』をしなければなりません。
この操作は混乱する人が多数いると思います。
もう少しインターフェースを考慮してほしかったですね。
書籍の読み込み速度
『Amazon Cloud Reader』で書籍を読む場合は少し注意する必要があります。
パソコンのブラウザを利用した『Amazon Cloud Reader』は、ページをめくるごとに読み込みが発生し、非常に使いづらいです。書籍を快適に読みたいのであれば、『Kindle Fire タブレット』やスマートフォンの端末などを利用しましょう。そちらでは読み込みもなく快適に閲覧することができます。
書籍の使いやすさ
書籍を『Kindle Fire タブレット』やスマートフォンの端末でダウンロードする際は、若干時間がかかります。
ですが、書籍のページめくりは快適でスムーズです。特に気になることはありませんでした。
※ページ送りは左側で制御できます。
月額料金について
今回比較した3社の中でもっとも高い980円ですが、これを高いと見るか、それとも妥当と見るかは、ユーザーによって異なると思います。私はこのサービスの内容で、この値段だったら、十分元が取れる値段だと思っています。
残念なのは、Amazon Primeとは別サービスだということです。
Amazon ビデオの場合は、Amazon Primeにさえ加入していれば、無料で見放題でした。ですが、このサービスは別途料金が発生します。
Amazon Primeのサービスに組み込んでくれたらもっと良かったです。
総評
電子書籍読み放題定額サービスに乗り込んできた通販大手のAmazonですが、その本気さが見てとれます。1人のユーザーが複数の定額サービスを利用することは考えにくいので、ユーザーはよりお得なサービスへと鞍替えすることが考えられます。
つまり、Yahooやauなどの既存の読み放題サービスにとっては、ものすごい脅威になると思います。
それだけユーザーがAmazonに奪われる可能性が高いと思います。
ですが裏を返せば、既存のサービスも負けじと、よりお得な料金・サービスを展開するかもしれません。それは私たちユーザーにとっては嬉しいことです。まだ開始したばかりのAmazon の読み放題サービスですが、今後どれだけのユーザーを取り込めるかがカギになりそうです。
初回は30日間無料で利用できるので、気になっている方は、試してみてはいかがでしょうか?
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