• 2015年12月6日

吃音で悩むあなたへ

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皆さん、こんにちわ。

年の瀬が近くなり、あと1ヶ月足らずで間もなく今年が終わろうとしています。一年はアッという間に終わりますね・・・。さて、今回はある記事を読んで思うところがあったので、記事にすることにしました。きっとこの症状を理解してくれる人は少ないでしょう。

しかし、当の本人にとっては人生を左右しかねない切実な問題でもあるのです。

吃音 (きつおん)の悩み 男性「差別の人生」

なめらかな発語が難しい吃音(きつおん)に悩み抜いてきた半生を、法廷で訴えようとしている男性がいる。仙台市の無職、桜田俊介さん(47)は幼い頃からいじめや、からかいに遭ってきた。成人後も電話で不審者や外国人と間違われ、公園で子供に声をかけて変質者扱いされたこともある。吃音が原因で失職し、自殺も考えた。「吃音者が差別される現状を広く知らせたい」と話す。

発症は6歳の頃。「ことばの教室」がある小学校に転校したが治らず、いじめの標的となった。中学で「風紀委員長」となり、毎週朝礼時に舞台上で話さなければならず、生徒や教師に笑われた。「恥ずかしくて、悔しくてたまらなかった」と振り返る。

高校や大学でいじめはなくなったが、散髪や食堂での注文など日常生活で苦労が絶えない。電話でのやりとりにも難渋した。

就職活動が始まり、「電話ができないと仕事にならない」と民間の吃音矯正訓練所に通ったが、完治しなかった。面接で「君は不思議な話し方をするね」と断られ続けたが、かろうじて就職にこぎ着けた。

ところが、仕事が始まると電話で吃音が目立った。上司によって「電話に出なくてもいい」「新入社員なのになぜ出ないのか」と言うことが異なり、やり切れない思いをした。やがて望まぬ部署に異動となり、入社12年目の2004年にリストラに遭った。

子供3人を抱え、妻と貯金を取り崩す生活を送る。新たな就職先を探すが、「電話の応対もできないものを雇えない」と断られ続けている。「子を養っていけない」。悲観して生命保険で家族が食べていけるよう自殺も考えた。妻にたしなめられ、思いとどまった。

一定割合の障害者雇用を企業に義務付ける制度がある。「身体障害者」の枠なら働けるかもしれない。そう考えて昨年8月、仙台市に身体障害者手帳の交付を申請したが、却下された。同12月、市を相手取り却下処分の取り消しを求めて仙台地裁に提訴した。「司法の場で、ありのままの自分を見せたい」。桜田さんは年明けにも法廷に立ち、吃音者の現状を訴えるつもりだ。

全国の吃音者で組織する「全国言友会連絡協議会」(全言連)の南孝輔理事長は「吃音者が障害認定を巡り行政を相手取った訴訟は聞いたことがない。障害としての吃音を社会に問うきっかけになるのではないか」と話す。

【遠藤大志】

 

吃音(きつおん)とは

一般的に「どもり」とも言われる発語障害。症状を抱える人の割合はおよそ100人に1人とされ、典型的症状は「た、た、た、たまご」などと単語の一部を繰り返す▽「たーーまご」などと単語の一部を長く伸ばす▽「……ったまご」と単語の出始めで詰まる–など。原因として遺伝や脳の機能異常などが考えられるが、はっきりしない。三島由紀夫の「金閣寺」や、吃音に苦しんだイギリス王ジョージ6世の史実に基づく映画「英国王のスピーチ」など文学や映画のテーマにもなってきた。

引用:Yahoo ニュース

 

リンクした私の過去

この記事を読んだとき、とても他人ごとだとは思えなかった。なぜなら幼少時代、私も吃音で大変な思いをしたからです。小学校でよくある『みんなの前での発表会』がどれほど苦痛だったかが、ふと脳裏をよぎりました。もうかれこれ25年以上前の出来事です。

いつの頃だったか、私はかなり頻繁に『どもる』ようになっていました。『どもる(どもり)』というのはこの地方特有の言い方なのかもしれません。

『どもる』とは、吃音の説明にもある通り『で、で、でも・・・』とか、『ぼ、ぼ、ぼ、僕は・・・』というように、言葉を思うように発することができず言葉に詰まる現象のことです。この現象は人によって程度の差はあるかもしれません。

吃音と聞いて思い出すのは、日本人なら馴染みのある放浪の画家『山下清』ではないでしょうか?よくテレビでシリーズ化され、何度も放送されているため、知っている人も多いかもしれません。彼もまさしくこの吃音の症状であり、コミュニケーションがきわめて苦手だったようです。

私の場合は、人と比べたことがないので重度だったのかどうかはよくわかりませんが、『頭で何をしゃべろうか考えていても、口から言葉が出てこない』という症状に大いに悩みました。何せ家族と何かを話をすることすら”おっくう”だったのです。

『なぜ思っていることを言葉に出せないんだろう・・・』と、子供心に悩んでいましたが、何の対策を取ることもなくそのまま進学していきました。ただ、進学しても相変わらず人前で話をすることや、友人たちとも会話も苦手なままでした。

その時は『どもる』ことが『吃音』という症状とは知らなかったと思います。

転機が訪れたのは、ある学校で『アシスタント』という仕事に触れたことがキッカケでした。『アシスタント』の仕事は、その学校に体験入学にきた人に『学校案内・体験講座の補助・説明』などを学生自身が主体となって行うものです。あなたもアシスタントになりませんか?の問いに「人と話をすることも苦手なのに、私にそんなことができるのだろうか・・・」と思ったほどです。「私には無理だなぁ・・・」という思いが頭をよぎりましたが、『自分を何とか変えてみよう』という思いもあり、思い切ってアシスタントの仕事に応募することにしました。

仕事はというと、当然失敗の連続でした。思うように相手に物事を伝えられず、しどろもどろのコミュニケーション。体験入学者が『え?・・・もう一度言ってくれますか??』と聞き返してくることが、しばしばありました。情けなく・恥ずかしく、惨めな思いを何度もしました。

あるとき、大勢の人の前で話す機会がやってきました。このアシスタントの仕事では定期的にプレゼンテーションの訓練があり、他のメンバーの前で3分間何らかの話をしなければなりません。3分という時間は短いようですが、いざ壇上にたつと結構長く感じます。その頃の私は、プレゼンテーションは30秒も持たず、残りの時間は頭が真っ白・・・、『どもり』も相まって、結局何が言いたかったのか訳が分からないという状況を何度も経験しました。

そんな経験から、私は『言いたい事』『伝えたい事』の原稿を作成し、丸暗記して発表に臨むというスタイルを取るようになりました。それから不思議なことに、『どもり』の回数は徐々に減っていったように思います。なぜでしょうか・・・?その場で、頭の中で考えていることはスムーズに口に出せないのに、丸暗記した内容だと何故か『どもる』ことなくスムーズに話すことが出来たのです。もちろん日常生活では、あらかじめ原稿を作るなんてことはできませんが、プレゼンテーションの発表訓練のときには、原稿を作成 → 丸暗記 → 発表に臨むという過程を何度か繰り返すことで、徐々にですが私の『どもり』の回数も減っていったように思います。

今から思えば、私は『早く伝えなきゃ、あれもこれも伝えなきゃ』という思いが頭の中を支配してしまい、早くしゃべろうとすればするほど『どもり』もまたひどくなっていったような感じがします。原稿を作ることによって、『何をどの順番で話すのか?』『何を伝えるべきなのか?』を『頭の中を整理』できたことが良かったのではと、今になって考えるようになりました。当時の私は『相手に物事を分かりやすいように、ゆっくり伝える』ということが想像以上に難しいことだったのです。

人から見れば、きっと理解できない事だと思います。『そんなのゆっくりしゃべればいいだけじゃん?』『こんな年齢になっても、どもりが治らないのは本人の努力不足』と思うだけでしょう。他の人にとっては実に些細な問題なのです。しかし、本人にとっては惨めな思いをしなくてはならないほど、切実な問題なのです。これを見た時に、私はそう思いながら記事を読んでいました。

 

吃音で活躍

ですが、吃音の症状を逆手にとって活躍したケースもあります。知っている人は知っていると思いますが、『スキャットマン・ジョン』という方をご存知でしょうか?独特な歌い方で一世を風靡したアメリカの歌手です。チャップリンのような口髭と高山帽が特徴的な方でした。日本のテレビにも何度か出演し、プッチンプリンのテレビCMにも採用されたこともあります。

 

彼もまた重度の吃音の持ち主であり、幼少期は非常につらい経験をしたようです。こちらで彼の経歴をみることができます。

彼は稀なケースだとは思いますが、重度の吃音の症状を逆手にとって歌手として世界中で活躍したことはすごいことだと思います。一般的に吃音の症状に悩む人は、『頭の回転が速い人』だと言われています。頭の中に格納されている情報を即座に検索し引き出すことが、通常の人よりも早いということです。ですが、頭の中にある『伝えようとしていること』に口が追い付かず、それが『どもり』となって症状に現れるということをどこかで見たことがあります。

思えば、『何かしらのハンデを背負っている人は、他の何かに優れているケースがある』ということを聞いたことがあります。映画俳優のトム・クルーズは、『鏡文字』の現象に幼少期から悩まされていたようです。本に書いてある文字が全て逆向きになってしまい、本が朗読できないという症状です。それゆえに、台本などは今でも母親が読んで、それをトムに伝えることで台本を覚えているようです。彼もまた、社会生活に支障をきたすほどのハンデを背負っていながら、映画で大成功を収めた人物だと言えます。

また、映画監督のスピルバーグ氏も『ディスレクシア』という言語障害があり、幼少期は非常につらい思いをしたそうです。これは、『読み書きなどが出来ない』ことや、『文字の順番がわからない』、『ある言葉を覚えられない』などの症状のようです。幼少期にはいじめられ、学校からは『本人の努力不足』を理由に責められるといった事を何度も経験したようです。ですが、映画製作で彼は非凡な才能を発揮し、大作映画をたて続けにヒットさせています。今も世界中に彼のファンが大勢いることでしょう。

きっと桜田俊介さんは、私以上に重度の吃音なのだと思います。『どもり』は病気なのかどうかもハッキリしないため、現在の日本社会では認知度はかなり低いと思います。当然、会社で働いていても、理解してくれる人は皆無に近いと思います。社会で認知されるまでには、まだまだ多くの時間が必要であり、吃音で悩んでいる人が大きな声を上げていくほかないでしょう。今回の訴えが、吃音で悩む人の一助になればと思っています。吃音で悩む人は、一人で悩まずにNPOなどにアクセスして同じ症状で悩む人と情報を共有してください。何かしらの解決の糸口が見つかるかもしれません。下記に情報のアクセスを記載しておきます。

 

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