ITの世界は日進月歩、あっという間に新しい技術やシステムが構築されていきます。革新的なスマートフォンの登場から、はや数年が経ちました。もはやかつての技術革新は、現在では当たり前の技術となっています。
日の丸家電の象徴だったテレビもまた同じです。
グローバル市場において苦境に立たされ、各社さまざまな方針転換を余儀なくされました。さて、今後テレビはどのような技術革新をたどるのでしょうか・・・?
今回は「スマートテレビ」について記事にしたいと思います。
スマートテレビ OS機能を搭載
スマートフォンやタブレット端末で繰り広げられてきたコンピュータのシステム全体を管理する基本ソフト(OS)をめぐる覇権争い。今年はそれがテレビにまで広がり、家電各社はこれまでにない活用方法を提案している。
4月からテレビ事業部を復活させたパナソニックは、ネットを通じて配信されるさまざまな映像や画像などを閲覧したり、パソコンやタブレットとの連動など、これまでのテレビにはない活用方法を提案している。5月下旬から発売する新製品「CX800シリーズ」ではチャンネル記憶のほか、よく使うアプリケーションソフトや接続機器、
ウェブページを登録すれば、素早く呼び出すことができるホーム画面「かんたんホーム」を採用した。
テレビに近づくだけで家族の誰かを認識し、スイッチが入って知りたい情報を自動的に表示する「インフォメーションバー」機能も搭載。テレビ事業部は「テレビは単なるテレビのままではなく、住空間の価値を高めるディスプレーに進化させる」と話す。こうした機能を追加するため、今回の製品ではスマホなどで使われ、無償で公開して誰でも自由に利用できる「オープンOS」の「Firefox」を採用した。パソコンはじめ各種端末との連携がスムーズに行え「世界中の人たちにソフトを開発してもらえる」からだ、と言う。
一方、ソニーとシャープは、スマホやタブレットで広がりをみせるグーグルの「Android」を採用。グーグルが提供するネット配信サービス「Playストア」が利用でき、スマホやタブレット向けの動画や音楽、電子書籍、ゲームが利用できるようになる。オープンOSは韓国や中国勢も採用しており、世界的な流れになっている。ただ、毎年のように機能強化が図られ、製品寿命が約2年というOSが、6年以上の製品寿命を持つテレビに適しているかという指摘もある。
また、OSの機能を発揮させるにはネット接続が前提となるが、国内におけるテレビのネット接続率が約3割にとどまっている状況も解決しなくてはならない。
中日新聞 経済11版
パソコンとテレビの境界線
テレビもパソコンと同じような機能を提供することによって、その領域をますます広げています。ですが、テレビがパソコンに近づくメリットって何でしょうか?せいぜい大画面で操作できるって事ぐらいだと思います。それに、テレビでネットにつなげるとレスポンスが非常に悪いです。
普段SSD搭載のパソコンを使用しているせいか、テレビのネット接続はちょっとイライラします。操作性も決していいとは言えません。リモコンで操作するわけですが、決定ボタンがおかしかったり、画面構成(UI)の問題もあります。テレビもパソコンと同じような位置づけになったら、ますますテレビは不要になるでしょう。なぜなら、どんなに頑張ってもテレビはパソコンに勝てないからです。
しかも、ものすご~く中途半端な立ち位置になります。
パソコンの真似事はできるけど、パソコンほど出来ない。テレビはいったいにどこに向かおうとしているのでしょうか?
どこかで見た光景
かつてテレビは3D映像ブームに沸いていました。「我が家で3D映像を見よう!」とばかりに、各会社が猛烈アピール。不格好で、目がくらくらするようなバカでかい眼鏡をかけて3D映像を見るという時代がありました。しかし・・・結局ブームは定着せず。
それもそのはず、メガネを長時間かけていると、とにかくツライ!!
目がしょぼしょぼしてきます。
これはきっとソニープレイステーションのヘッドマウントディスプレイにも同じことが言えると思います。一時期はすごく話題になりましたが、ヘッドマウントディスプレイ対応のソフトが出揃ってないせいか、最近は話題にもならなくなりました。
我が家も、3Dシアターを購入したものの、使ったのは初めの2週間ぐらいだけでした。このスマートテレビも3D映像ブームに似たようなものを感じます。近年、「若者のテレビ離れ」と言われていますが、どうなんでしょうね・・・。
テレビをみている年齢層はどの年代が一番多いかはわかりませんが、ご年配の方が多いのではないでしょうか。そもそも、ご年配の方にそんな複雑な操作など出来ません。
結局テレビは「コンテンツ(番組)」で勝負するほかないと思います。
スマートテレビのメリット
スマートテレビのメリットとは一体なんでしょうか?
各社それぞれサービス内容が違いますが、「Smart TV Box」のサービスを見てみたいと思います。
番組数(地上波以外)が増える
番組数が増えるのはいいことですが、魅力的な番組があるかどうかが問題ですね・・・。
スマートフォン・タブレットなどのSNSとの連携
スマホやタブレットとの連携もできます。サッカー中継を見ながら、他の人とチャットできたりするのは魅力ですね。
アプリケーションを追加できる
下記の画像だと、ぷよぷよが出来るようです。
どうしよう…ちょっとやりたい。
大画面でゲームとかちょっと面白い気がしますが、これも魅力的なコンテンツがあるかどうか・・・。
各社のスマートテレビの特徴
スマートㇾテレビは各社リリースしているが、搭載しているOS(オーエス)が異なる。それぞれに特徴があるため、どの会社が、何のOSを搭載しているのかを知っておく必要があります。
OSって何?
OSとはオペレーティング・システムの略であり、全てのプログラムの土台になるものです。
OSがあって、はじめてアプリケーションを動作することができます。
ソニー・シャープ(Android OS)
Android特徴として、Googleとの連携が確立しているということです。Google Play ストアを利用することができ、スマホやタブレットのアプリがそのまま使用できます。また、Androidは開発者側にとってもメリットが大きく、さまざまなアプリが開発されています。
利用者にとっても、選べるアプリがたくさんあるということは大きなメリットだと思います。
アプリの豊富さでいったら、Androidが一番でしょう。
パナソニック(Fire Fox OS)
パナソニックはFire Fox OS(ファイヤーフォックス)を利用したスマートテレビを開発しています。どのような経緯で、Fire Fox OSを選んだのかは分かりません。
(※Fire Fox OSは非常にマイナーな存在であり、市場規模は他のOSに比べて極めて小さいです)
ハッキリ言って未知数ですね・・・。今後何か情報が出てきたら、また記事にしたいと思います。
サムスン(Tizen OS)
サムスンが中心となって開発した新しいOS「Tizen(タイゼン)」を搭載しています。
Androidに対抗する形で開発されたOSのようですが、世界的な評価は思わしくないようです。その一つに、アプリが非常に少ないことが上げられます。Androidと比べて圧倒的に少ないです。
LG(WebOS)
LGはWebOSを搭載しています。もともとWebOSはHP(ヒューレットパッカード)というアメリカの会社が開発したものです。
Androidと比較して、アプリは少ないです。
欲しいようなそうでないような・・・。
とはいえ、流行りものに弱い私のことなので、どうなるやら分かりません。今のところ、スマートテレビは完璧とは言えません。「起動が遅かったり」「レスポンスが悪かったり」「操作性でイライラしたり」・・・。
スマートテレビは、まだまだ発展途上にあるのかもしれませんね。もしスマートテレビを買う場合は、必ず家電量販店に行って試してみてから買うことをお勧めします。ネットの情報だけをみて買うのは危険だと思います。
さて、あなたはスマートテレビを買いますか?