長くWordPressを運営していると、投稿記事がどんどんと増えていきます。
当然、記事の本文には画像がいくつかあるため、ページを全て表示するまでに時間がかかります。また、WordPressはデータベースを使用しているので、そのことも関係しているでしょう。
一般的に言われているのは、ページが表示されるまでに5~6秒以上かかるようでは訪問者は離脱しやすいという統計があるようです。ページを描画するときに時間がかかりすぎると、ユーザーはイライラしてさっさと次のページへ移動してしまうからです。そうなると、そのユーザーはサイトを再び訪れることをためらいます。つまりはリピーターが減るわけです。
そこで必要になるのは「WPrdPressサイトの高速化」です。いわゆる、SEO対策(サイトの最適化)と呼ばれるものです。
今回は CloudFlare と JetPack を検証してみたいと思います。
WordPressの高速化
WPrdPressサイトを高速化する方法は色々ありますが、代表的なものは下記の通りです。
- プラグインを使用してWordPress自体をブーストする
- HTML,CSS、jsファイルなどを最適化する
- CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)を利用する
だいたいの人はプラグインを使用してサイトを高速化していると思います。対象のプラグインをインストールすれば手軽にできますし、解説サイトも数多くあるので、情報には困らないと思います。
2番のCSS,jsファイルの最適化もHeadCleanerなどのプラグインで手軽にできます(ただし、注意して使用してください。サイトのレイアウトが崩れたり、jsファイルが機能しなくなったりします)。また、ファイル最適化のためのサイトもいくつかあるので、サイトで検索すれば誰でも簡単にできます。
3番のCDNもサイトを高速化させるために有効な手段となります。今回はこのCDNに焦点を当てて解説していきたいと思います。
CDNとは?
ファイルサイズの大きいデジタルコンテンツをネットワーク経由で配信するために最適化されたネットワークのことです。CDNを構築・運用し、企業などに有料で利用させるサービスをコンテンツデリバリサービス(CDS)といいます。
ネットワーク上のさまざまな場所にデジタルコンテンツの配布ポイントを用意し、ユーザのネットワーク位置に応じた最適な配布ポイントを指示することで、大容量のコンテンツをスムーズにユーザに配信できるようになるという仕組みです。
IT用語辞典e-Words
上記の仕組みのサービスを提供しているサイトはいくつかあります。
- CDNetworks(企業向け)
- アカマイ(企業向け)
- CloudFlare(基本無料・一部課金)
CloudFlareとは?
CloudFlareは、サーバー上のキャッシュ可能なファイル(画像 / CSS / jsファイルなど)を構築している世界中の複数のサーバーにキャッシュすることができるシステム。こうすることでサイトのレスポンスを大幅に向上することができ、サイトの表示速度を高速化するというものです。
CloudFlare導入までの手順はすでに他のサイトでたくさん解説されているので、そちらを参考にしてください。
これはWordPressに導入しているプラグインなどの影響もあり、人それぞれ違うため何とも言えませんが、CloudFlareを導入した結果確かにサイトの速度は速くなりました。サイトのページ速度を計測するサイトでも導入前と導入後を比較した結果、2~3秒程早くなっていました。
ページ速度を計測したサイト
CloudFlareは確かにある一定の効果はあるようです。
CloudFlareに異変?!
CloudFlareを導入してしばらく、WordPressのサイトにある異変が起こるようになりました。
それは以下の2点です。
- サイトが頻繁に落ちるようになった
- サイトロックダウン(不正侵入)の回数が増えた
サイトが頻繁に落ちるようになった
CloudFlareを導入してからというもの、サーバーが頻繁に落ちる(繋がらなくなる)ようになりました。サーバーはさくらサーバーです。当初はプラグインの影響かも?と疑いましたが、調べた結果どうやらCloudFlare自体がエラーであることがわかりました。
ネットで同じような事例にあっている人もちらほらと見かけます。ある日突然のことだったので、原因を特定するのには苦労しました。サイトを高速化してくれるのはありがたいですが、サイトが頻繁に落ちるようでは本末転倒です。
サイトロックダウン(不正侵入)の回数が増えた
また、CloudFlareを導入した直後からサイトへの不正侵入が明らかに多くなりました。このサイトは「.htaccess」で2段階認証、「プラグイン」でセキュリティ向上、ファイルのパーミッションの変更など、そこそこ気を使って運営しています。
導入する前は月2~3件ほどのサイトロックダウン通知が、月5~8件ほどに増えていました。たまたまなのか、それともCloudFlareが原因なのか分かりませんが、「サイトが頻繁に落ちるようになった」現象もあって、CloudFlareの継続を考えるようになりました。
まぁ所詮は無料のサービスなので、贅沢は言えませんが・・・。
JetPackを検討してみた
JetPack自体は、WordPressのプラグインですが、WordPress.comと連携することによって「Photon CDN」というサービスを利用することができます。上記のCloudFlareと同じく、「画像 / CSS / jsファイル」などをサーバー上にキャッシュさせることでサイトの表示速度を高速化させます。
JetPackを利用するには、まず、「WordPress.comのアカウント」を取得しなければいけません。ただプラグインをインストールするだけでは「Photon CDN」を利用できないのです。
ネットで検索すれば、JetPackの導入までの解説サイトが数多くあるので、そちらを参考に導入してください。
導入後はどうか?
JetPackを導入してから、3ヶ月以上が経過しましたが、今のところサイトに目立った異変はありません。また、サイトが落ちることもなくなりました。JetPackよりCloudFlareのほうが圧倒的に知名度は高く、解説サイトも沢山ありますが、必ずしも人気のもの(プラグインやサービス等)が自分のWordPressの環境下で常に有効であるとは限らないということです。
もちろん、WordPressを運営している当初は右も左もわからない状態なので、色んな情報に惑わされやすいです。ですが、いろんなことを経験して、自分の環境に合った方法を日々模索することが結局は重要だということです。
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