現在ノートパソコン市場は、縮小傾向にあると言われています。
確かにノートパソコンは従来と比べ、より安価に、高性能に、より大容量になりました。
今ではCore i3搭載のWindows10モデルが4万円代で購入できることも、しばしばです。
ですが、ノートパソコン市場はイノベーションを起こすことなく今日まで進んでしまった結果、より手軽で高機能かつ携帯性の高いスマートフォンにその存在を奪われてしまいました。しかし、決してノートパソコンが消えてなくなることはありません。
まだまだビジネスシーンでも活躍していますし、ニーズもそれなりにあるからです。
そこで今回は新規のノートパソコンではなく、中古パソコンにフォーカスを当ててみたいと思います。
ポイント1 耐用年数を知る
一般的にノートパソコンの耐用年数は3~4年、メンテナンスして使用すれば5年ほどと言われています。
これはあらかじめメーカーがノートパソコンの買い替えサイクルを想定して作っているからです。
1年未満で壊れても消費者のイメージが悪くなる、かといって10何年も長持ちするような商品では、メーカー側の利益がでなくなるからです。
大抵の場合、メーカー保証が約1年間付けられており、販売店などで購入する場合、有料で保証期間を延長することができます。
耐用年数は概ねだいたいのノートパソコンに当てはまります。
まぁ、パソコン自体よりもハードディスクのほうが先に寿命がくるかもしれませんね。
中古品を購入する場合は、そのパソコンの発売日を必ずネットなどで調べておきましょう。
ポイント2 使用年数を知る
中古品を購入する場合、前の使用者がどのぐらい使用したのかある程度情報を確かめておく必要があります。
このような情報は前の使用者の情報を信じるしかありません。
使用年数がわかれば、「あとどのぐらい使えるだろうか」と考える目安にもなります。私の場合は、2~3年ほど前の中古のパソコンなら使用年数はだいたい1~2年ほど、去年発売されたようなパソコンは、2~3年ほどは使えるかなと考えています。
前の購入者がいつ頃購入したのかを知っておくことは、重要な情報となるでしょう。
「いつ頃購入したのか」「どのように使用したのか」「一日何時間ぐらい使用したか」が大切なポイントです。
ポイント3 使い方を知る
これもポイント2と同じく、当事者の情報を信じるしかありません。
できれば、下記のような情報が分かると購入するかどうかの判断の目安になると思います。
- どの部品を修理したのか、などの修理履歴
- 改造(増設・交換)はしたのか?
- 新品で購入したのか? 中古で購入したのか?
経験上、仕事などで使用していたようなノートパソコンは比較的堅実な使い方をしているケースが多いので、結構長持ちしやすい傾向があります。やはり、それだけ慎重に使っていたのかもしれません。
こういった情報を詳細に知るのは非常に難しいですが、中古品を購入する際には、なるべく多くの情報を仕入れておくと役に立つでしょう。
オークションなどの場合は、恥ずかしがらずに購入する前に出品者に質問してみましょう。
ポイント4 オーバークロックを知る
オーバークロックとは、パソコンのCPUをブーストアップさせ、普段以上に処理能力を底上げするテクニックのことを言います。
当然処理能力が高くなると電圧が高くなり、CPUはそれに比例して寿命が短くなります。また、CPU以外のパーツ(マザーボードなど)にも少なからず影響を与えます。
前の使用者がどんな目的でパソコンを使用していたのかの情報が分かればですが、オーバークロックしたノートパソコンは避けるようにしたほうが無難でしょう。一応起動できたとしても、他のパーツが痛んでいる可能性があるため、比較的早く故障することも考えられます。
販売店で中古パソコンを購入する際は、店員に聞いてみるか、オークションでの場合は、出品者に問い合わせてみましょう。
ポイント5 固有の部品が取り寄せできないことを知る
中古パソコンの中にはすでに販売やサポートを終了したものが数多くあります。
過去3年ほどであれば、まだメーカーも部品の在庫を残しているかもしれませんが、すでに生産を終了し、部品さえも取り扱っていないケースもあります。
特にノートパソコンのキーボードはそれぞれのメーカーで統一されているわけではないので、クセがあります。
代用品があれば、パーツを差し替えるだけで済みますが、そうでない場合は注意が必要です。
また、ノートパソコンによってはメモリ自体が交換・増設できないものも多数あるため、こちらも注意しておきましょう。
ポイント6 保証期間を知る
中古品のパソコンの場合、保証期間がある場合とない場合があります。
下記のような違いがあります。
オークション | なし |
販売店 | 長くて90日ほど |
オークションは個人 対 個人の取引なので、大抵の場合「ノークレーム・ノーリターン」のケースが圧倒的に多いです。それに比べて、中古パソコンを販売している会社は、保証期間が1ヶ月~1ヶ月半ほどの場合がほとんどです。
何か不具合が起きた時に自分で対応する自信があるのであれば、オークションでも構わないと思います。
そうでない場合は、短くても保証期間がある販売店を選んだほうが無難かもしれません。
ポイント7 オークションでの購入リスクを知る
ポイント6でも記載しましたが、オークションの場合は「個人 」対「 個人」の取引になります。
普段の販売店のようなサポートも、対応も、オークションでは全く期待できません。
また、記載されている情報が正しいものかどうかの判断もできません。よって、出品者の評価などから、過去にどのようなトラブルがあったのかを、ある程度知っておく必要があります。
出品者によっては、掲載情報と異なる商品を送ってきたり、あきらかに怪しい商品を送ってくる人もいます。一応、ヤフオクなどでは「オークション補償」がありますが、それでもケースによっては適用されない場合があります。
また、掲載情報にうそ・偽りがなくても、出品者の梱包が甘かった故に、運搬途中でパソコンが傷ついた例も何度か遭遇しています。
オークションでの中古品購入はそれなりのリスクがあるので、初心者の方は避けたほうがいいでしょう。
もし、オークションで購入したい場合は「出品者の評価」「分からない点は事前に質問する」「万が一に保証が適用されるのか」「支払い方法」などをキチンと確認しておきましょう。
そうすることで、いざという時のトラブルを少しでも軽減することができます。
ノートパソコンを「無理やり」活かす裏ワザ – その1
「液晶ディスプレイが・・・、どうしよ」
この活用は以下のケースで有効です。
- 正常に起動しているのに、画面が表示されない!
- 画面に縦線・横線・縞模様が入り、使えない!
- 液晶画面が割れた!
- わざわざ買い替えるのが面倒。
上記のようなケースに遭遇した場合、ノートパソコンを買わずに、外付けのディスプレイ(1万円以下)を取り付けることで代用できます。
お金に余裕があれば新品を買ったほうが早いですが、余っているディスプレイがあれば、試してみましょう。
とはいえ、画面のトラブルの場合、すでにマザーボード上のグラフィックチップがダメになっている可能性もあるので、手遅れの場合もありますが・・・。
ちなみにノートパソコンのディスプレイ(画面)の交換は結構料金が高いです。
メーカーから専用のディスプレイを取り寄せ+作業手数料で、3万~4万ほどと高額になることもしばしば。このぐらいの金額になると、新品を買ったほうが早いような気がしますが、そんなお金なんてない!という人ならぜひお試しあれ。
安上りですよ。
使い勝手は多少悪いけどね。
ノートパソコンを「無理やり」活かす裏ワザ – その2
「キーボードが反応しないじゃねーか、このままじゃ仕事にならん」
この活用は以下のケースで有効です。
- キーボードが反応しない!
- わざわざ買い替えるのが面倒。
修理するお金も勿体無いし、新品買うのもちょっと・・・、という時にオススメ。
安いキーボード(1,500円程度)を買って、USBポートにつなげてください。
私は2年間ぐらい、この状態で無理やり使用してました。
ちなみに、ノートパソコンのキーボード交換は1~2万円することもしばしば。分解しないといけないので、その分料金が高くなることが多いのです。
ノートパソコンを「無理やり」活かす裏ワザ – その3
「無線Lan機能が死んじゃった! どうにかして!!」
この活用は以下のケースで有効です。
- 無線Lanが繋がらない!
- わざわざ買い替えるのが面倒。
そんな時でも大丈夫、外付けの無線Lan子機(1,000円程度)を装着しましょう。
あら不思議、ノートパソコン内蔵の無線Lanがお亡くなりになっても、子機を装着すれば、インターネットを利用することができます。
ちなみに、無線Lan機能の修理は、マザーボードごと交換することになるため、お値段は非常に高いです。
料金はおそらく4~5万円以上(作業手数料含む)は確実にすると思います。
5万円払って修理するなら、子機買ったほうがいいよね。
ノートパソコンを「無理やり」活かす裏ワザ – その4
「電源は入るけど、画面が表示されない!何も反応しない!完全に死んだか?!」
この活用は以下のケースで有効です。
- 電源は一応入る。
- 画面が表示されない。
- 何も動かない!
- でも、そのままOSを使いたい!
- 極力お金をセーブしたい。
パソコン自体はもうだめだけど、OSと今までインストールしたアプリケーションは使いたいって場合、ありますよね。
そんな時は、HDDだけを取り出して他のノートパソコンに移植して延命させてあげましょう。
OSなしの中古ノートパソコン(1万円弱~)を購入して、OSが入ったHDDを乗せ換えてあげましょう。その際は、OSの起動用ディスクなどがあると楽になります。
ちょっと手間はかかりますが、この方法で2年近く使用していたことがあります。
※ネットで「OSなし ノートパソコン」で検索してみてください。
ただし、それなりの知識と技術は必要になります。
あとがき
さて、「中古ノートパソコンを選ぶ時の7つのポイント+裏ワザ4」はどうだったでしょうか?
パソコンの状態とケースごとに異なるので、すべてに当てはめて考えることはできませんが、知っておいて損はしないと思います。
中古パソコンとなると、なかなかリスキーなので手を出しづらいですが、あらかじめある程度の知識をもっておくとで、そのリスクを軽減させることができます。
お金がない!でも、ノートパソコンは使いたい!そんな時は、中古ノートパソコンを検討してみるのもいいかもしれませんね。
取り急ぎ、今日はここまで。
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