ITは日進月歩であり、日々めまぐるしく技術や情報のネットワークが進化しています。
人類はかつて、いくつかの大変革を経験し、現在の文明を築きました。第一次産業革命はイギリスで始まり、軽工業「石炭・蒸気機関」を動力とする産業でした。第二次産業革命は、重化学工業「電気・石油」を動力とする産業革命です。この二つの産業革命を経て、現在では化学・軍事の面などでそれぞれの国は大きく発展してきました。
そして、現在第三次産業革命と言われている「ドローン」。
今回は、この「ドローン」について記事にしたいと思います。
空を制せ!ドローン革命
「ドローン」と呼ばれる小型の無人飛行機の利用が拡大している。災害の調査や工事現場の測量などで活躍するほか、宅配や防犯に活用する計画も進む。一大ビジネスにつながるとの期待が高まる一方で、安全面のルールが未整備といった課題もある。
6つのプロペラが音を立て、ドローンが岐阜県各務ヶ原史の河川敷から飛び立った。上空100メートルでホバリングすると、ぴったりと静止。機体にセットしたカメラから送られてくる動画を地上のモニターで受診。カメラの向きのコントロールし、河川敷をなめるように撮影した。
このドローンは、無線操縦ヘリのメーカーで知られるケイアンドエス(名古屋市)が制作。安定した姿勢で飛行士、電力を減らす技術に定評がり、多くの国産ドローンの制作に関わる。「バッテリーなどの性能は上がる一方で、価格は下がり、ビジネスへの応用が一気に進んだ」と話す。
ドローンをめぐっては、米ネット通販大手アマゾン・コムが初品を宅配に使うことを検討中。整備保障大手のセコムは建物に侵入した不審者を追尾し、撮影する「警備用ドローン」の開発を進める。ドローン研究第一人者、千葉大大学院の野波健蔵特別教授は「応用が進めば、空の産業革命になる」と力を込める。
ドローンが先行して普及するのが土木工事などの現場だ。
建設業の日創研は、ドローンで工事現場を空撮して立体的な地図を作り浩司で出る土砂の量を調べる。建設会社の社長は「一日がかりだった測量が30分程度で済み、工事をやめなくても良くなった」と話す。国土交通省は老朽化したインフラの点検に活用する実証実験を進める。
一大産業に育つのは確実と呼び声の高いドローンだが、安全面のルールづくりは追いついていない。名古屋・栄で4月、夜景を撮影中のドローンが墜落する事故が発生。だが、航空法は無人飛行機を想定しておらず、高度500メートルまでなら届け出は必要ない。
「初心者も簡単に飛ばせるようにあり、モラルが低下しかねない。利用範囲を制限する仕組みが必要だ」と訴える。
中日新聞 岐阜11版
ドローンは便利?それとも・・・
日米ともに将来有望なドローン産業を見据えて各社しのぎを削っている。アメリカではすでに免許制を導入し、高度を120メートル以下にすることで法整備が進んでいる。だが、早急な法整備とは裏腹にきわどい事故も多々起きているようだ。
アメリカのデータによると、無人航空機と航空機の接触事故が多発。今年4月までに、同様の接触事故は5件から41件に増加している。ドローンになれば、宅配などは非常に便利になるが、同時に危険もはらんでいるわけだ。
いつ、自分の頭上にドローンが落ちてくるかは誰にも分からないからだ。さらに天候の問題もある。比較的天候が穏やかな地域ならよいが、日本のように頻繁に台風が通り、天候も不順となると、運用は一筋縄ではいかない。「雨の日は?」「雪の日は?」「突風が強い風の日は?」など、様々な課題も山積みだ。それに万一、ドローンが故障し荷物が破損したらどうすのか?
確かに無人にすればコストは低くて済むが、安全という観点からの運用はまだまだだろう。
だが、ITは日進月歩。
そう遠くない将来、ドローンがすいすいと頭上を通過する日はそう遠くないのかもしれない。